2005/03/06

え?関西語?

けさNHKのワールド放送を見ていたら「日本語なるほど塾」と言う番組をやっていたのですが、そのテーマは関西弁ならぬ「関西語」。
番組の冒頭から歌手の嘉門達夫が登場し、「きっと君は関西人、間違いなく関西人。さいでんな~、ほーでんな~♪」のなつかしいメロディが・・・。
何でも関西弁は2,000万人が使う言葉で、歴史は標準語よりも古く、一方言と言うよりは一言語として位置づけるべきであり、発音体系が標準語とまったく異なる云々・・・との解説が北海道大学の山下好孝助教授からありました。
曰く、関西語は言葉によってそれぞれ決まった音調(音を上げたり下げたりする調子)があり、それによって同じ音でも意味を使い分けているとのこと・・・。実はワタシも関西人ですが、そう言えば無意識のうちにそれぞれの決まった音調で喋ってるもんなぁ。
そして、更に曰く、この音調には法則と言うものはなく、言葉によってきまっているので覚えるしかない!とのこと。まさに中国語とおんなじではないですかぁ!中国語もこの音調(声調)を間違えるとまったく通じませんからね・・・。
ほかにも、音階を幅広く使ってるため音が大きく聞こえるとか、母音をはっきり発音するとか・・・の関西語の特徴が紹介されていました。うーん、なるほど!
番組の最後には「Mr.説教MANやっちゅーてんねん!」の歌詞を司会の山根基世アナウンサーが嘉門達夫のあとについて関西語で練習するところで終わりました。やっぱり関西人以外の人にとっては関西語の発音は難しいみたいですね。
このシリーズ、全部で4回。あと3回が楽しみです。再放送もありますので、見逃した方、ゼヒご覧になってください。面白いですよー!

日本語なるほど塾 「基礎関西語」
教育テレビ=金 午後11:10~午後11:30
教育テレビ=木 午前5:05~午前5:25 再放送
教育テレビ=木 午後12:10~午後12:30 再放送
*翌月にも再放送があります。
そうそう、テキストも発売されているそうです。

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2004/06/01

話劇「茶館」

今回の出張の機会に、北京に演劇留学している知人に会うことができました。NHK連続テレビ小説の話題のときに登場していただいた、たまみこさんです。
こうして異国の地で、何年かぶりに再会することができ、それはそれは感動ものです。

今回、プロの女優さんである彼女のお勧めにより、首都劇場で上演されていた、話劇「茶館」を鑑賞しました。
この劇は<老舎>の原作による3幕劇で、1958年の初演から数えて今回の公演でなんと500回の上演を果たしたと言う有名な劇だそうで、今日も劇場は満員。
ワタシは中国でこの種のお芝居を見るのは初めてでしたので、興味深く鑑賞することができましたが、やはり耳だけで聞いて理解するのは至難の技!せめて字幕でも出ればなぁ・・・と思いつつ、初めて目の当たりにする著名な俳優さんのせりふの美しさ、言葉のメリハリなどを楽しんでいました。
chaguan.jpg
以下、この劇のあらすじをご紹介します。
北京の茶館を舞台にした物語で、3幕がそれぞれ3つの時代の流れを表現している。
まず第1幕は1898年の初秋。清王朝末期の混乱の中だったが、王利発という男が経営する「裕泰茶館」は繁盛していた。茶館はさまざまな人々の社交場であり、そこはまさに社会の縮図。時代の変革の中でいろいろな出来事が茶館を舞台に起こる。
続く第2幕は、1幕から20年がたった清朝が倒れた翌年の初夏。袁世凱の死後、軍閥が割拠する民国初年。裕泰茶館は経営の立て直しを図ろうと蓄音機で音楽を奏でて客を呼び込んだり涙ぐましい努力をするのだが、腐敗した兵隊たちや警官が上納などを求め横暴の限りを尽くす。
そして第3幕は抗日戦争勝利後(とパンフレットには書いてあるので・・・)の秋。国民党の施政下で、その腐敗の影響を受けて年老いた王利発が必死に守ってきた茶館も風前の灯。そしてついに国民党に茶館をのっとられてしまうのだが、最後に古い常連客が集まって昔の思い出を語る・・・。

原作の<老舎>(1899~1968)は北京を舞台にした数多くの作品を残し、ノーベル文学賞候補ともいわれたそうですが、文化大革命時期に迫害を受け自らの命を絶ったとか。
この「茶館」は世界中で公演されており、1983年には日本でも公演されたそうです。
激動の時代の流れの中で、あえぎながら生きてきた庶民の姿がいきいきと表現されていて、台詞がわかればもっとおもしろかっただろうと思いました。機会があれば再度見てみたいものです。

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